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今回で5回目となる日本機能性食品医用学会が、2007年12月1日・2日の両日、東京文京区のお茶の水女子大学で開催されました。この学会は、食品の持つ機能を幅広く研究し、高齢化社会の健康増進に役立てるという目的で活動しています。
有名な板倉弘重博士(茨城キリスト教大学)や近藤和雄会長(お茶の水女子大学)など、錚々たる研究者の講演が続き、メタボリックシンドロームなど多彩な議題でシンポジウムが開催されるなか、38テーマの一般演題が発表されました。皇漢薬品研究所が後援した研究発表を2つ紹介しましょう。 |
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正しいサプリメントの普及を図る学会
日本機能性食品医用学会は、高齢化社会を迎え、国民のいっそうの健康増進が課題となるなか、平成14年10月に設立されました。
同じ年に制定された健康増進法の内容からもうかがえるように、最近は、専門家だけでなく、政府レベルでも食品が持つ栄養以外の機能(健康に及ぼす働き)に注目が集まっています。つまり、病気治しや生活習慣病の予防に、食品やその成分を役立てていこうという気運が高まっているのです。
しかしながら、いま市場に出回っている健康食品などの有用性は大変わかりにくく、中にはイメージだけが先行して中身が伴わないものもあるのが実際です。そこで、科学的根拠(エビデンス)のある機能性食品を研究し、医療目的での使用(医用)を広めるために設立されたのが、この学会なのです。
その活動趣旨が会社の方針とマッチしていることから、皇漢薬品研究所もこの新しい使命を持つ学会に積極的に参加しています。研究の支援や研究成果の発表を通じて、機能性食品の発展と正しい普及に、今後も力を尽くしていきたいと考えています。
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「ミミズのスタミナ維持作用」における動物実験の結果が、今回の学会では皇漢薬品研究所と共同で発表されました。実験を続けてきた東京海洋大学大学院ヘルスフード科学講座の大森貴舟さんが「シマミミズ精製末の持久力向上・抗疲労作用」として発表を担当しました。
要約すると、実験用のネズミ(マウス)にミミズのエキスを与え、遊泳時間を測定した結果、持久力の向上と疲労の抑制に役立つことがわかったという内容です。
第1の実験ではマウスを、異なる量のミミズエキスを食べる3グループ(体重1kgあたり150mg、300mg、600mg)と、食べないグループに分けて比較しました。
ミミズを与えるのは1日1回、週5日。そのうえで週1回、しっぽに体重の10%分の重りをつけて水槽で泳がせます。頭が5秒間沈んだところで体力の限界と見なし、マウスを素早く引き上げます。これを6週間続けたところ、ミミズエキスを与えたマウスは遊泳時間が長くなることが確認できました。
さらに、漢方薬の材料にもなるほかの動物(マムシ、サソリ、アリなど)のエキスをマウスに与え、同じ方法で持久力を測定、比較しました。その結果を分析すると、ミミズを摂取したグループにだけ、明らかな遊泳時間の延長効果が見られました。ミミズエキスの持久力向上作用が確認できたのです。
この研究で用いたミミズエキスは、世界中に広く見られるシマミミズ(ツリミミズ科シマミミズ属のEisenia Fetida)を、独自の方法で加工処理したシマミミズ精製末です。
ミミズが漢方のカゼ薬にも使われることはある程度知られた話ですが、食材としては一般的ではありません。しかし、将来の人口増加などを想定したバイオ産業の分野では、ミミズは有望な食糧資源(良質のたんぱく質)として、非常に注目されているのです。
この実験で示されたような持久力向上の理由としては、抗酸化作用(活性酸素の除去)や脂質代謝の円滑化など、さまざまな要因が考えられます。今後は、そのメカニズムの解明が課題となってきます。 |
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東京家政大学大学院臨床栄養情報研究室の鳥居美佳子さんらは、「尋常性瘁瘡におけるウコンサプリメントの有用性について」という演題で発表を行いました。
難治性の尋常性瘁瘡(いわゆるニキビ)が、11人の患者さんにウコンの錠剤を服用してもらったところ、高い割合で改善したという報告でした。試験に協力してもらったのは、いずれも一般的な治療法で十分な治療効果が得られなかった人たちです。
最近は男女ともスキンケアに敏感になり、ニキビが目立つ若者を街で見かけることは少なくなりました。そのぶん、現代の若者がニキビになったときの悩みは昔より深刻です。写真を示しながらの解説に対して、さかんに質問が飛んでいました。
ニキビの発症には、「ニキビ菌」と俗称されるアクネ菌が深く関わっています。思春期のホルモンの変調などで皮脂が増えると、脂肪を好むアクネ菌が皮下の毛包(毛根を包んでいる組織)内で盛んに増殖します。そして、そ の活動が皮脂を酸化させ、皮膚に炎症を起こしてしまうのです。思春期に多い病気ですが、食事の偏りやストレスなど、なんらかの理由で成人が悩まされることもあります。
皮膚科では通常、原因となっているアクネ菌を標的に抗菌剤を処方しますが、この一般的な治療法は、長期に渡ると腸の中の細菌を減らしてしまったり、肝臓に負担をかけたりするデメリットもあります。
そこで、代替療法に活用できる機能性食品としてウコンに着目したのが今回の研究です。ウコンの根茎は昔から生薬として活用されてきましたが、近年では、色素成分クルクミンの抗酸化作用、抗炎症作用が明らかになり、幅広く研究が進められています。
今回の研究では、女性の患者さん11人(10代から30代、平均年齢27歳)にそれまで続けてきたビタミン剤の内服や抗菌ゲルの外用は制限せず、1日3回(食後)、ウコンの錠剤(クルクミン量で200〜250mg/日)を飲んでもらい、12週間の経過を観察しました。
結果、ニキビの丘疹・膿疱(吹き出物)は、当初、重症度2〜4(4が最も重症)が9人もいたのに、12週後には1人を除き重症度?(軽症)になりました。また、試験前7人が訴えていた疼痛(患部の痛み)は全くなくなり、全員に見られていた発赤(患部の赤み)も、なくなるか軽度になったのです。
全く副作用なく、このように症状が軽減したことは、注目してよい結果だと思います。
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